株式会社LIFESCAPES(本社:東京都港区、代表取締役: 牛場潤一、以下LIFESCAPES)は、塩野義製薬株式会社(所在地:大阪市中央区)、三井住友海上キャピタル株式会社*1(所在地:東京都中央区)を引受先とする第三者割当増資により、シリーズC追加ラウンドとして総額2億円の資金調達を実施したことをお知らせいたします。今回の調達により、LIFESCAPESの累計調達金額は11.6億円となります。
当社はこれまで本医療機器の試作検証を通じて、製品化・量産化を進めて参りました。今後は第三者割当増資によって調達した資金をもとに、医療機器認証の取得をめざした活動を続けつつ、その後の販売活動に向けた体制強化を目指します。また、今回ラウンドを通じてご出資いただいた企業との共創・協業を推進し、ブレイン・マシン・インターフェース(以下BMI)技術*2 を軸とした事業のさらなる可能性を検討して参ります。
*1 正式名称:MSIVC2021V投資事業有限責任組合
*2 BMIとは、脳神経系の活動と機械装置の動作を実時間的に対応づけて、1つのシステムとして機能するようにした計算機構のこと。
治療実現のための技術
LIFESCAPESはBMIを活用し、脳が従来もつ「可塑性」という性質を引き出し、重度麻痺が残る患者のQOLの改善を目指します。LIFESCAPESが開発中の医療機器は、BMIを活用したリハビリテーションを繰り返し行う中で、麻痺患者の生体信号から機能代償回路の活動を検出。麻痺部に装着したロボットに代償回路の活動を反映させ、脳と麻痺部位をつなぐ神経回路の再構築を促します。この神経回路の再構築により、ロボットを外した状態でも患者の意志で麻痺した手を再び動かせるようになることを目指します。
LIFESCAPESは慶應義塾大学発の研究成果活用企業です。慶應義塾大学理工学部 牛場潤一研究室と連携しながら、最先端の技術を社会に届ける努力をこれからも続けて参ります。
本ラウンド出資企業様からのコメント
塩野義製薬株式会社
投資戦略部 堂田丈明 様
LIFESCAPES社の取り組みが脳卒中患者のリハビリテーションにおける課題解決に大きな貢献を果たし、より多くの重度麻痺の患者様を救うことが出来ると考えております。LIFESCAPES社の成長をトリガーとして、中枢神経領域の新薬やソリューションの創出が加速していくことを期待しています。
三井住友海上キャピタル株式会社
投資開発 パートナー 平井宏明 様
脳血管疾患の後遺症である重度の上肢運動障害の治療は世界中で必要とされています。LIFESCAPES社が開発する“脳神経系の可塑性”に着目したBMI医療機器は、手指の重度麻痺に苦しむ患者様の運動機能の回復や、QOLの向上に大きく貢献し、1人でも多くの世界中の患者様を幸福にしたいと思い投資しました。
株式会社LIFESCAPESについて
株式会社LIFESCAPESは、2018年5月に設立された、慶應義塾大学発スタートアップ企業です。重度運動障害の治療実現をミッションに掲げ、ブレイン・マシン・インターフェースをコア技術とした革新的な医療機器の開発に取り組んでいます。
私たちの思い
脳卒中に罹患し、「生活のなかでは機能的に使うことができない」と判断された手のことを廃用手と言います。廃用手と判断される割合は約3割と言われています。脳卒中は突然訪れて、昨日までできた、ボタンかけ、ペットボトルの蓋を開ける作業などができなくなることを、誰が想像できるでしょうか。人生100年時代、サイエンスとテクノロジーの進展は、私たちの予想を遥かに超えて、もたらされる利便性、人の可能性はますます広がります。
私たちはBMIを通じて、脳の可塑性を引き出し、少しでも困っている人がその制約から解き放たれ、それぞれの人生の景色を描くご支援をさせていただきたいと思っています。
少しずつでも一歩前に進んで、気持ちの良い目覚めを迎えて欲しい。手にもったスプーンでお食事を楽しんで、生きることを実感して欲しい。眺めの良い場所で胸いっぱいに深呼吸をしながら、その瞬間をスケッチに残して欲しい。人の手は社会、世界との大事な接点で、新しい未来を切り開く窓です。
世界は刻々と変化を続けています。どのような環境でも、私たちはサイエンスとテクノロジーの可能性を追求して、明日のために精一杯生きる人たちを応援し続けます。
会社名:株式会社LIFESCAPES(英語表記:LIFESCAPES Inc.)
所在地:東京都港区南青山2-15-5 FARO青山1階
設立:2018年5月
事業内容:BMIを活用した神経リハビリテーション機器の開発・製造・販売など
代表取締役:牛場潤一
本件問い合わせ先:株式会社LIFESCAPES 広報担当
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