お客様の紹介
北海道札幌市を拠点に、リハビリテーションを中心とした多角的なサービスを展開する株式会社リハ・イノベーション様。脳血管疾患や整形外科疾患から、小児・障がい分野まで幅広い対象に対し、「生活の中で続けられるリハビリ」の実現を理念に掲げ、地域に根差した支援を提供されています。
同社の特徴は、介護保険領域(訪問看護・通所サービス)に加え、自費リハビリや宿泊機能、オーダーメイドのインソール作成など、多様な手段を組み合わせて一人ひとりの生活に最適化したリハビリを実践されている点にあります。ロボットスーツHAL®をはじめとする先進技術も積極的に導入し、従来の枠にとらわれないアプローチで機能回復とQOL(生活の質)の向上を目指されています。
その一環として、LIFESCAPESの「機能訓練用BMI(手指タイプ)」(以下、LIFESCAPES BMI)を導入。今回は、代表取締役の野崎様に、導入の背景や現場での活用状況、そして実際に実感されている効果について詳しくお話を伺いました。
私は約15年間、病院で勤務していましたが、その中で常に感じていたのが「病院内の患者さんにしか関われない」という制約でした。本来リハビリテーションは生活に寄り添うものであるべきだという想いがあり、当時の環境に違和感を抱いていたのです。
そこで、週末を利用してスポーツ選手のリハビリやインソール作成などの活動を始めました。多様な現場を経験するうちに「より生活に近い場所で価値を提供したい」という思いが強まり、起業を決意しました。
当時は療法士の起業自体が珍しく、制度的な壁も多い中、在宅の介護保険サービスを軸に必死に立ち上げたのが始まりです。不安もありましたが、それ以上に「新しいことに挑戦したい」という情熱が勝っていました。
その後は利用者様からの「こういうサービスが欲しい」という声に応える形で事業を広げていきました。翌年には訪問看護ステーションを法人化し、現在はスタッフ100名規模まで成長しました。
今後は、自費サービスや看取り、宿泊機能付き施設、そしてニーズの強い小児・障がい児向けの宿泊・就労支援を安定させていくことが目標です。専門性の高い人材の育成という課題はありますが、これからも現場の声を起点に、地域に必要とされるサービスを形にしていきたいと考えています。
設立のきっかけは、隣接する訪問看護ステーションを利用される約400名の方々からの「短期間でも泊まれる場所が欲しい」「最期を病院ではなく別の場所で過ごしたい」という切実な声でした。
それに応えるべく、看護小規模多機能型居宅介護を軸に、保険外リハビリや宿泊機能を組み合わせたハイブリッドな施設を構築しました。また、訪問現場で顕在化していた「障がいのあるお子さんを一時的に預けられる場所がない」という課題に対しても、受け入れ体制を整えています。
私たちの事業は、常に利用者様やご家族と向き合う中で生まれたニーズへの回答です。新しいサービスを継続的な事業として成立させる難しさはありますが、それこそが私たちが取り組むべき意義だと感じています。
現在、札幌市内を中心に16事業所を展開し、お子様から高齢者、そして重度障がいや医療的ケアが必要な方まで幅広く対応しています。
介護保険領域では、訪問看護による在宅リハビリやデイサービスでの機能維持・向上を行い、小児分野では医療保険を用いた訪問リハビリや放課後等デイサービスを通じて継続的な支援を行っています。
特徴的なのは、看護小規模多機能や短期入所を組み合わせた「生活の場」でのリハビリや、早期から取り組んできた自費リハビリの存在です。札幌市内だけでなく、羊蹄山麓エリアへの定期訪問も行い、地域格差のない支援を意識しています。
ロボットスーツHAL®も、利用者様の要望をきっかけに導入したもので、後のロボケアセンター設立に繋がりました。現在はこれら先進技術を含め、あらゆるニーズに対応できる「選択肢の広さ」を強みとしています。
BMIは、これまでのリハビリとは全く違うアプローチだと感じています。特に、脳からの指令を可視化できる点は非常に画期的です。
従来は「手を開いてみましょう」と声をかけながら介助していましたが、実際に脳からどの程度指令が出ているのかは分かりませんでした。BMIを使うことで、その指令の有無や強さが分かり、患者さん自身も「なぜ動かなかったのか」を理解できるようになります。
実際に機械が動くことで、「自分の意思で動かせた」という実感が得られるのも大きいですし、意思表示が難しい方でも、脳の中ではしっかり指令が出ていることが確認できるのは非常に意義があると感じています。
また、「脳の指令は出ているが、身体側の問題で動かない」といった状態が明確になることで、患者さんと一緒に次のアプローチを考えやすくなり、コミュニケーションの質も変わってきます。他のリハビリと組み合わせて使える点も含めて、非常に可能性のある技術だと思っています。
一方で、操作面ではまだ慣れが必要な部分もありますが、使い続けることで解消できると感じていますし、今後のサポートや機能改善にも期待しています。
初導入時は、細かい操作に迷う場面もありました。しかし、実践を重ねる中で徐々にコツを掴むことができ、回数を重ねれば十分に習熟できるものだと確信しています。
利用者様自身も慣れてくると自ら操作に協力してくださるようになるなど、現場への親和性は非常に高い印象です。将来的に音声ガイドなどの補助機能やサポート体制がさらに充実すれば、よりスムーズな導入が可能になると思います。全体として、臨床現場にしっかりと定着していける技術であると感じています。
現在、足首へのリハビリには鍼なども併用していますが、ここでも「脳からの運動指令」を可視化しながら進める重要性を痛感しています。
もしBMIを下肢へも応用できれば、より正確な状態把握に基づいた反復訓練やニューロフィードバックが可能になり、リハビリの精度は高まるはずです。手指に続く下肢への展開を含め、LIFESCAPESがより広範な領域でリハビリテーションの可能性を広げてくれることを期待しています。
株式会社リハ・イノベーションの各種取り組みについては下記からご確認ください
株式会社リハ・イノベーションHP
http://www.order-insole.com/
